【デリダ】西洋哲学史 現代哲学解説【ポスト構造主義】【脱構築】

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  • Опубликовано: 7 сен 2024
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    動画の書き起こし版です。
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    ジャック・デリダは1930年、当時フランス領だったアルジェリアに生まれました。
    少年時代に周囲と馴染めなかった彼は、そのころにニーチェやルソー、
    アルベール・カミュなどを読み込んだと言います。
    二浪で高等師範学校に入学すると、そこでフーコーと知り合います。
    同時期にフッサールの研究に力を入れることを決意しています。
    その後、アメリカのハーバード大学に留学、
    フランスに戻ると高等師範学校の講師、後に同学校の哲学教授になります。
    デリダはハイデガーやニーチェなどの哲学を批判的に継承して発展させました。
    また、レヴィ=ストロースに対して厳しい批判をしたことから
    ポスト構造主義(構造主義の次の思想)の代表的人物だと位置付けられています。
    デリダと言えば【脱構築】です。
    簡単にいうと、それまでの哲学的な考え方を徹底的に否定して、
    それを享受していた世界に対しても大きな疑問を投げかけた考え方です。
    その頃の世の中ではフランスの5月革命(May 68)をはじめ、
    共産主義と保守思想との間に大きな戦いが起こっていました。
    結果として共産主義はその勢いを弱めていくのですが、
    マルクス主義をはじめとして、学生運動を喚起したサルトルの思想など
    人々がそれまでの哲学に大きな疑問を感じている風潮があったのです。
    そこにデリダの思想が受け入れられました。
    デリダは脱構築の旗のもと、それまで哲学が積み上げてきたものを
    いったん全部ぶっ壊そうとしました。
    それまでの哲学では【二項対立】といって、
    例えば『善と悪』『主観と客観』『男と女』のように
    2つの要素によって物事を決め、それによって思想を構築してきました
    その上で、対立した二つの要素には必ず優劣が存在している。と考えます。
    善と悪なら善の方が優れたものだし、
    男と女なら男の方が優れたものであるという具合ですね。
    また、西洋哲学的な思想には
    『オリジナルの方がコピーよりも優れている』
    『より論理的な方が優秀である』
    『目の前のものを優遇する』
    『世界は何かの目的を持って前に進んでいる』
    というような傾向があったとデリダは考えます。
    例えば『男と女』という二項対立を考えるときに
    西洋哲学的な思想から考えると男は女的な要素を持っていてはいけないしその逆も然りです。
    しかし「男はギャンブルが好きだ」という結論には
    「女はギャンブルが好きではない」という意味も内包されています。
    実際はそんな簡単にお互いを二分できないですよね。
    このように、二項対立には根本的な問題があると指摘したのです。
    また、感情(精神)と言葉という二項対立を見てみると、
    『表出する言葉』はオリジナルである感情(精神)のコピーだから。という理論のもと、
    一般的には言葉よりも感情(精神)の方が優れていると考えられていました。
    しかし、人間は言葉で思考しています。
    つまり感情(精神)も、言葉で思考した結果の産物だとも言えるわけで、
    その視点から考えると感情(精神)は言葉のコピーであると表現できます。
    このようなことから、二項対立においての優劣はいとも簡単に逆転することがあります。
    デリダはこのようにして物事を二項対立で考えることの危うさを提示しました。
    そしてこうした西洋哲学的な考え方、言い換えると『絶対的なものに向かう思考の性質』
    は権力に有利に働いてしまうと主張します。
    例えば、ナチスのユダヤ人虐殺においては、
    ドイツ人とユダヤ人という二項対立のもと、
    ドイツ人が優れていてユダヤ人は劣っているという『絶対的な』考え方が
    当時の権力と結びついて、悲惨な出来事を生み出しました。
    つまり、西洋哲学的なそれまでの考え方は
    『絶対的に正しいもの』と『そうではないもの』を二分するスキームを持っており、
    この考え方は権力側がその権力をさらに大きくするのに便利なものではあるものの
    必ず『そうでないもの』が現れてしまうことになり、
    『絶対的に正しいもの』が力を持てば持つほど、『そうでないもの』が
    迫害されることになってしまうと考えることができるのです。
    そして、実際に当時の世の中はそのような状況が各国で起きていました。
    そうした権力に対する不満を持っていた民衆に
    デリダの考え方が強烈に浸透していったのです。
    ポストモダン思想(近代の次の思想)においては
    それまでの哲学の流れを大きな物語と表現します。
    ヘーゲルやマルクスの思想はまさにこれにあたるもので、
    みんなで大きな目標に向かって進むことを是とします。
    しかし、デリダをはじめとしたポストモダン思想の哲学者は
    近代文明の過ちが明確になったことにより、小さな物語を支持します。
    これはたった一つの正解ではなくて、
    無数にある価値観をお互いに認め合い、共存の道を模索する考え方です。
    ここからは皆さんがご存知のとおり、
    先進国は小さな物語を内包しつつ国家運営を行なっていきます。
    そして、我々が生きている今の時代。
    小さな物語同士の衝突において良く二項対立を目にすることが増えたのではないでしょうか。
    ポストポストモダン(?)の思想は今の世の中において
    まだはっきりと現れてはいません。
    以上です。
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    #ジャック・デリダ
    #脱構築
    #ポストモダン

Комментарии • 30

  • @user-or5vy1ek4t
    @user-or5vy1ek4t  3 года назад +16

    差延などの解説に関しては今回省かせていただきました。
     (哲学者への導入が本来の目的のため)
     いずれ、デリダの書籍紹介の際などに取り上げさせていただきます。

  • @kyou648
    @kyou648 Год назад +6

    ポストポストモダンは、「中ぐらいの物語」になりそうかなと予想します。
    「大きな物語」は人類の普遍的価値を求め、それに馴染めずあぶれた個々人の生き辛さを。「小さな物語」は個々人の主体性を求め、社会の分断と宙に浮いた個々人の生き辛さを生み出しました。
    今後は、各国家、民族、地域、家族などに主軸を置いた哲学が興ってくるのでは

  • @Lina-ho4ns
    @Lina-ho4ns 2 года назад +10

    つい最近このチャンネルに辿り着きました。
    分かりやすい動画を配信していただき感謝です。
    二項対立は今まさに起こっている問題ですね。
    0か100で物事を判断する風潮が今年になって色濃く出てきてますが、はっきり言って野蛮です。
    「脱構築」という言葉も10年ぐらい忘れてましたが、自分なりに洗いなおしてみようと思ってます。

  • @foolim1
    @foolim1 Год назад +5

    イラスト屋で吹いた。あと、サムネの赤は青を含むって意味が動画を見てもよくわからなかったのですが。

  • @yamatogawa
    @yamatogawa 2 года назад +6

    仏教の縁起思想は二項対立ではなく、全ては相互依存にしか過ぎないと言う答えが
    出ている。宇宙全体が相互依存の関係になってる。男だけなら男という言葉がそもそも
    不要。言葉が対立を孕んでいる。それを越えたのが釈迦であり龍樹である。

  • @ramu1818
    @ramu1818 10 месяцев назад

    何百年も絶対的な真理を追い求めてきた哲学が最後の最後に辿り着いたのは「絶対的な真理はない」あるいは「真理は人の数だけある」という相対主義的なものだったのは、なんとも皮肉なものですね。

  • @KATO_nishiafu
    @KATO_nishiafu 2 года назад +7

    大きな物語⇄小さな物語で二項対立って生まれたりしないのでしょうか?

  • @aruru4600
    @aruru4600 3 года назад +7

    デリダを初めて聞き、興味がわきました。ポストポストモダンいいですね。いつも、ありがとうございます!

  • @kyou648
    @kyou648 3 года назад +2

    構成員が小さな物語に分かれた国家は、大きな物語で動く勢力に浸透・分断されやすい。
    その際、その勢力が頻繁に使うのが、二項対立

  • @miximto1637
    @miximto1637 Год назад +2

    すごく面白かったです。

  • @heroshihezaki3699
    @heroshihezaki3699 2 года назад +1

    社会思想と哲学に相互的な繋がりがあるとすると、哲学思想上での真理のようなものは、非実在的とでもいうのか、個々人的なイデア化(確信)をしていくものかと思いました
    が、このような考え方だと現実に対して矛盾する場合があるので困ります。二項対立も捨てたもんじゃないなと思いました

  • @user-dr8vt9cm1u
    @user-dr8vt9cm1u 3 года назад +4

    わかりましたが、理解者の少ない世界がどうなるかまで考えると、答は出てしまいます。🍵

  • @ri_1067
    @ri_1067 3 года назад +11

    デリダキタ━(゚∀゚)━!
    二項対立って、プラトンのイデアと現実を始めそれまでの哲学の根本と言っても過言ではないところですよね。
    それを覆すって凄いよな〜
    日本だと江戸時代朱子学の上下定分の理とかまさにそうですよね!

  • @user-le4kb9yl3k
    @user-le4kb9yl3k 3 года назад +2

    ジル・ドゥルーズもやってほしいです

  • @yuulua555
    @yuulua555 3 года назад +2

    ジャックラカンもやってみて欲しいです

  • @user-dj7js6mh3m
    @user-dj7js6mh3m Год назад +4

    価値相対主義は問題がある。

    • @Bass_pn
      @Bass_pn Год назад +4

      相対vs絶対
      という二項対立。

  • @user-me4ng8px1q
    @user-me4ng8px1q 3 года назад +3

    ポストモダンは反近代の意味が強そうですが、ポスト構造主義も反構造主義と考えていいのでしょうか。
    モダニズムが大きな物語とすると構造主義は小さな物語、ポスト構造主義は物語自体の消滅ではないか。
    言語学由来の構造概念を「物語」と考えれば、そんな見方もできそうな気もしますがどうでしょう。

    • @user-or5vy1ek4t
      @user-or5vy1ek4t  3 года назад +3

      元々『ポスト』という概念自体は『反対の』ではなく『次の』という意味を持っていますので、ポスト構造主義は構造主義の『次の』思想と位置付けるのが正しいです。ご指摘の通り、ポストモダンに関しては明らかに近代哲学の批判をしていますが、ポスト構造に関しては構造主義を全否定するものではなく共通点もそれなりにみられます。
      例えば、フーコーは元々構造主義者として数えられていましたが(本人の否定もあって)今ではポスト構造主義者に分類するのが普通になっています。解釈によってどちらとも取れる以上、そこに明確な違いはないと考えてもやりすぎではないと思います。

  • @user-gp6qy9dh6h
    @user-gp6qy9dh6h 3 года назад +6

    デリダ本人は脱構築を否定してますけどね…

    • @KEN-xe1ib
      @KEN-xe1ib 3 года назад +8

      否定ではなく脱構築論を脱構築しているんですよ。脱構築において一貫してますね。

  • @fukumi2002
    @fukumi2002 9 месяцев назад

    わかりやすく解説してるというよりわかるように喋ってる感じがする

  • @user-pi4sf8hi6x
    @user-pi4sf8hi6x 3 года назад

    ポストポスト・モダンは、モダンに戻ってしまっているようです

  • @yuya213
    @yuya213 2 года назад +1

    サムネの赤は青を含むとは結局どのような意味があったのですか??

    • @yamatogawa
      @yamatogawa 2 года назад +3

      赤には多分全ての色が含まれている。もし赤だけしか色が無いなら
      赤と言う色は無いからである。青があって初めて赤が成立する相互依存の
      関係を述べているんだろうと勝手に思ってる。赤も青も黄も同時に成立。

  • @user-hx7ou4ww8x
    @user-hx7ou4ww8x 3 года назад +2

    デリダは二項対立を批判していますが、それ以前にヘーゲルが止揚について述べていることを、知らなかったのでしょうか?

  • @user-nr3zq8ie8l
    @user-nr3zq8ie8l День назад

    ポストハゲイズム 鹿児島県警本部長 野川ハゲ輝👍

  • @user-uj9tu7ok9r
    @user-uj9tu7ok9r 2 года назад +2

    中庸やん

  • @USIsaaan
    @USIsaaan Год назад

    サムネに釣りは含まれていますか?
    または共産主義もリベラルもそれらしく対立色をあらわすのに囚われてて純粋じゃないってこと?よーわからん